「あなたって、私に会うために電車で来てたりして。」
「なーんてね、冗談、冗談。」
「あなたって、私の事好きだったりして。」
「なーんてね、冗談、冗談。」
…冗談…じゃないよ…。
あなたがそういうこと言ってくれないから、私が言うしかないのよ…。
でも、つい「冗談」って言っちゃうの…。
ねえ、気づいてよ…。
そしてあなたの方から、そういうこと言ってよ…。
それとも、私の事嫌いなの?
他に好きな人がいるの?
もう耐えられない…。
あなたの顔を見るたびに、あなたに会うたびに、
胸が締め付けられる。
ドキドキして、まともに顔も見れなくて、
気付くと冗談言ってる…。
ねえ、一言だけでいいから、あたしに言ってよ…。
「君が好き」
って、言ってよ…。
もうこれ以上、私耐えられない…。
次の日の月曜日、茜は屋上へ呼び出され、彼から、転校すると告げられた…。
ショックだった…。
だがそれは同時に、彼の告白の決心を固める、
きっかけとなった…。
「週に一回は逢いに行っちゃうんだから、覚悟してね!」